今回、紹介する作品は『ライオンキング』です。
作品解説
🔸原作アニメをCG技術を駆使して、動物たちの毛並みや動きがリアルに再現された圧倒的な映像美が売りの作品!
🔸生命の循環と自然の力、家族の絆、成長を描いた名作!
実写版『ライオンキング』は、どんな人にお薦め?
🔸原作アニメのファンはもちろん、動物好きには特におすすめ!
🔸家族の絆、友情、成長といった感動的な話が好きな方!
🔸サバンナの雄大な風景など大自然が好きな方!
タイトル | ライオンキング |
制作国 | アメリカ |
公開日 | 2019年8月9日 |
上映時間 | 119分 |
ジャンル | ディズニー/ミュージカル |
監督 | ジョン・ファブロー |
キャスト | ドナルド・グローバー/ジェームズ・アール・ジョーンズ ビヨンセ・ノウルズ/セス・ローゲン/ビリー・アクイナー |
ネタバレあらすじ/感想/考察
ざっくりとしたあらすじ
プライドランドの未来の王、シンバの誕生
アフリカの広大なサバンナが舞台。
ライオンたちの王国プライドランドで、王ムファサと王妃サラビの間に、息子シンバが誕生する。
シンバは、将来プライドランドを統べる王として、父ムファサからサークル・オブ・ライフ(生命の循環)や王としての心得を教わる。
叔父スカーの陰謀と悲劇
しかし、ムファサの弟である叔父スカーは、王位を奪う野心を抱いていました。
スカーは、シンバを陥れる罠を仕掛け、シンバに父ムファサを殺害させたと思い込ませる。
罪悪感に苛まれたシンバは、プライドランドを逃れ、遠く離れた場所に身を隠します。
新たな出会いと思い出
放浪の途中、シンバはイボイノシシのプンバァとミーアキャットのティモンと出会い、共に楽しく暮らす。
彼らは、シンバに「ハクナ・マタタ」(心配ないさ)という言葉を教え、過去の辛い出来事を忘れさせてくれる。
荒れ果てたプライドランドと過去の真実
一方、スカーが支配するプライドランドは、かつての豊かな姿から一変し、荒れ果てた大地となっていました。
そんな中、ラフィキという賢いマンドリルが、シンバを探し出し、過去の真実を告げる。
シンバは、自分が王になる使命を思い出し、プライドランドを取り戻す決意をします。
プライドランド奪還と王としての覚醒
シンバは、プンバァとティモンと共にプライドランドに戻る。
スカーとの激しい戦いの末、シンバはスカーを打ち倒し、プライドランドを取り戻す。
そして、真の王として、プライドランドを再び豊かな土地へと変えていく。
ライオンキングのスカー:悪役を超えた複雑なキャラクター
実写版ライオンキングの魅力は、CG技術による圧倒的な映像美と、心に響く音楽の融合、まるでドキュメンタリーを見ているかのようなリアルな動物たちの姿が楽しめる所にある。
そんなのね、多くのレビューで語られていますので、僕は、ディズニーヴィランで最も大好きな『スカー』に視点を絞って話したいと思います!
ライオンキングのスカーは、単なる悪役として片付けるにはあまりにも複雑なキャラクターだと思います。
彼の行動は、環境、遺伝、そして生き残りをかけた闘争といった様々な要因が絡み合い、生まれた結果と言えるんじゃないかと思うんですよね!
ここでは、3つのテーマに絞って、スカーに対する「悪くない」という意見を挙げたいと思いますので、意見や感想があればコメント欄で教えてくださいね!
1. 環境の産物としてのスカー
スカーは、王位継承権を持つムファサの弟として生まれ、常に兄の影に隠れていた。
プライドランドの厳格な掟や、ムファサを中心とした権力構造の中で育ったスカーは、劣等感や不満を募らせていく…。
彼の行動は、生まれ持った性格でなく、置かれた環境の要因も大きく影響していると思うんです。
ムファサが生まれながらのリーダーシップを発揮する一方で、スカーは陰謀を企てる狡猾な一面を見せます。
ムファサは、王になるべくして生まれたという意識を持ち、プライドランドの平和を守るという使命感を持っていましたが、スカーは、常に兄と比較され、その才能や存在感を認められなかった…。
その為、劣等感や嫉妬心を抱き、王位を奪うという手段を選んでしまったのかもしれません。
ムファサとスカーの両親だけは、彼ら理解して支えていく必要があったはず。スカーをしっかり導けなかった両親の責任でもあると思います。単なる狡猾な性格だったためでは片づけられない可哀そうな面もあるんじゃないかと思います!
2. 新しい時代を築こうとした改革者としてのスカー
スカーは、伝統的なプライドランドの秩序を壊し、新しい時代を切り開こうとする革新的なリーダーとしての側面も持っていると思います。
彼は、プライドランドの資源の平等な分配や、ハイエナとの共存など、従来の価値観にとらわれない新しい社会を築こうと試みたとも言えると思います。
弱肉強食の世界であるが、ハイエナとの共存の提案など従来に捉われない政治力があったのかもしれません。
スカーの唱える「変化」は、一見すると破壊的なものに見えますが、一方では、古い慣習にとらわれず、新しい価値観を創造しようとする前向きな姿勢とも捉えられる。
プライドランドの現状に不満を抱き、より良い未来を築きたいという強い願望を持っていたのかもしれません。
スカーの改革は、必ずしも成功するとは限りませんが、それでも、彼の行動は、プライドランドの現状に対する問題意識を示しており、より良い社会を作りたいという彼の想いは、決して否定できるものではないと思うんですよね。
3. 生き残りをかけた闘争の果ての選択としてのスカー
プライドランドは、弱肉強食の自然法則が支配する厳しい世界。
スカーは、その中で生き残り、自分の地位を守るために必死だった。
王位を奪うという手段を選ばざるを得なかったのかもしれない。
スカーの行動は、決して正当化できるものでは無いが、生き残りをかけた闘争の果ての選択として理解することもできる。
その方が、自然界として捉えた時にリアルさを感じるからです。
王位を奪うことで、自分自身だけでなく、ハイエナたちをも生き残らせることができると信じていたのかもしれない。
自分自身の生存だけでなく、プライドランド全体のバランスを保とうとしていたのかもしれない。
ムファサの統治下では、ハイエナたちが常に迫害されていたことに気づき、彼らと共存する道を探そうとしたのかもしれない。
まとめ
スカーは、単なる悪役ではなく、環境、そして生き残りをかけた闘争といった様々な要因が複雑に絡み合った結果、悪へと突き動かされた悲劇的なキャラクターだと僕は思う。
彼の行動には、非道な一面がある一方で、新しい時代を切り開こうとする革新的な一面や、生き残りをかけた切実な願いも感じられるんです。
主人公と対峙する単なるヴィランではなく、スカーの想いにも寄り添ってみると、『スカー』の魅力も感じられると思いませんか?
スカーが統治するプライドラドも見て観たかったなって思う。
2024年12月20日から公開される『ライオンキング:ムファサ』では、幼い頃のムファサとスカーが描かれるらしい。
過去のふたりを知る事でより『スカー』を掘り下げる事が出来ると思うと、楽しみで仕方ないです!
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