アマプラ『オーダーThe Order』ネタバレ解説!衝撃の実話映画!

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今回、紹介する作品は『オーダー』です。

『オーダー』のあらすじ&キャスト紹介!

序章:沈黙の叫び

ベテランFBI捜査官テリー・ハスクは、過去の事件で心に深い傷を負い、都会の喧騒を離れてアイダホ州の田舎町へと移り住むことを決意する。しかし、静かな田舎暮らしを望んでいたハスクは、そこで白人至上主義団体に所属する者たちが強盗などの犯罪を繰り返しているという事実を知る。

ハスクは、地元保安官代理の協力を得ながら、白人至上主義団体の実態を調査し始める。その過程で、はぐれ者たちのリーダーであるボブ・マシューズが、ある計画を進めていることを突き止める。それは、社会を揺るがすような大規模なテロ計画であった。

ハスクは、マシューズの計画を阻止するために奔走する。タイムリミットが迫る中、ハスクはマシューズの思想や動機を理解しようと試みる。それは、単に犯罪者を逮捕するだけでなく、社会に潜む差別や偏見といった根深い問題と向き合うことを意味していた。

ハスクは、マシューズの計画を阻止することができるのか。そして、彼は過去の傷を乗り越え、再び正義を信じることができるのか。

この記事では、映画『オーダー』のネタバレ感想を紹介しています。
この記事は、一部プロモーションを含んでいます。
  • テリー・ハスク: ベテランFBI捜査官。過去の事件で心に深い傷を負い、アイダホ州の田舎町へ移り住む。白人至上主義団体の犯罪を捜査する中で、ボブ・マシューズのテロ計画を阻止しようと奔走する。
  • ボブ・マシューズ: 白人至上主義団体「オーダー」のリーダー。小説『ターナーの日記』に触発され、白人分離主義を推進するため、大規模なテロ計画を企てる。
  • ジェイミー・ボーエン: 地元の保安官代理。ハスクの捜査に協力する。混血の家族を持つ。
  • リチャード・バトラー: 白人至上主義団体アーリアン・ネーションズの創設者。表向きは合法的な活動をしているが、裏ではマシューズの過激な行動を扇動している。
  • ゲイリー・ヤーボロー: マシューズの側近。銀行強盗や爆弾テロを実行する。
  • ブルース・ピアース: マシューズの側近。ユダヤ人トーク番組司会者の暗殺を実行する。
  • デビッド・レーン: マシューズの側近。銀行強盗やテロ計画に関与する。
  • ジョアン・カーニー: FBI捜査官。ハスクの同僚。
YOSHIKI
YOSHIKI

『オーダー』は、どんな人にお薦め?
🔸クライムスリラー好き: 陰謀渦巻くストーリー展開、予測不能な事件、手に汗握るアクションシーンなどが好きな人!
🔸社会派作品好き: 現代社会が抱える問題点や、人間の心理を深く掘り下げたテーマが好きな人!

🔸実力派俳優のファン: ニコラス・ホルト、ジュード・ロウ、タイ・シェリダンなど、実力派俳優たちを楽しみたい人!

個人的評価(10点満点評価)&ネタバレ無し感想

10点満点中/

YOSHIKI
YOSHIKI

映画『オーダー』は、1980年代のアメリカで実際に活動し、大事件を引き起こした白人至上主義団体とそのメンバーを描いたクライムサスペンス。
本作は、極右思想を煽動する「本」が、いかに人々を過激化させ、社会を脅かす存在へと変貌させるのかを、実話を基に描いている。

物語は、危険な白人至上主義者を追うFBI捜査官を主人公に、実在の白人至上主義者たちの姿を対比させながら、二つの視点が交錯していく形で進行
史実を基にした衝撃的な出来事を目の当たりにしながら、物語に深く引き込まれていく感じが凄く好みでした。
実話ものであり、エンタメとして余計な盛り上がり等をそぎ落としたような重厚な作品で、そういう意味ではラストは物足りなさを感じるという意見もあるかもしれないが、エンドロールで語られるテロップが偏った思想の恐ろしさを感じさせてくれる。
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ここからネタバレ感想について話していきますので、ネタバレ無しで鑑賞したい方は、注意してお読みください。

『オーダー』ネタバレ解説

ホワイト・パワーの影

1983年、デンバーのラジオ局KOAから、辛辣な言葉で差別主義者たちを批判するアラン・バーグの声が流れる。
「彼らは社会に適応できず、他人の喜びを奪うことしか能がない」。
そのラジオを聴きながら夜の森を疾走する車内では、運転手と助手席の男たちが「くそユダヤ人」と悪態をついていた。

その夜、森の中で男を射殺したのは、ブルース・ピアースとゲイリー・ヤーボローだった。
彼らの目的は、喋りすぎた仲間、ウォルターの排除だった。

一方、アイダホ州コーダリーンに拠点を移したベテランFBI捜査官テリー・ハスクは、KKKやコーサ・ノストラといった大規模な差別主義団体を扱う傍ら、より小規模な標的に目を向けていた。
白人至上主義者たちが跋扈するこの街では、「ホワイト・パワー」の掲示がバーで公然と行われていた。

妻との関係が疎遠なハスクは、再会を願いながらも、将来の見通しが立たずにいた。

ワシントン州スポケーンでは、ゲイリー、ブルース、デビッド・レーン、そしてボブ・マシューズらが、アサルトライフルで武装して銀行強盗を実行。
大金を手に入れた彼らは、車内で歓喜に沸いていた。

愛人との祝杯を終えたマシューズは、妻の元へも札束を見せるが、子連れの妻は不安を隠せない。

ハスクは地元の保安官事務所へ向かい、アーリアン・ネーションズの創設者、リチャード・バトラーに関する資料を手に、捜査協力を要請する。
しかし、保安官は乗り気でなかった。

若手のジェイミー・ボーエン保安官代理は、ハスクに協力する。
ヘイデン・レイクにあるバトラーの拠点よりも、最近頻発している銀行強盗事件にアーリアン・ネーションズが関与している可能性が高いという。
ヘイト団体が目立つ犯罪を繰り返すのは不自然であり、背後に何かあると睨んだハスクは、捜査を開始する。

しかし、ハスクの捜査を嘲笑うかのように、ボブ・マシューズの企みが待ち受けていた。

白人至上主義の罠(結末までネタバレ)

アイダホ州の保安官代理ジェイミー・ボーエンは、混血の家族を持つ自身とは対照的に、白人至上主義団体アーリアン・ネーションズに所属する幼なじみのウェストが、数週間前から行方不明になっていることをFBI捜査官ハスクに告げる。
ボーエンは、ウェストがアーリアン・ネーションズのメンバーから、同グループが紙幣偽造に関与していることを聞いたと話す。
さらに、最近発生したシナゴーグ爆破事件や、スポケーンでの強盗事件にも、同グループが関与している疑いがあると指摘する。

ハスクは同僚のFBI捜査官カーニーと会い、強盗事件と同時期にスポケーンのポルノショップで不発弾が見つかったことを知る。
一方、ウェストの妻はハスクとボーエンに、ピアスとヤーブローがウェストを狩りに連れて行った場所を教え、彼らは浅い墓の中でウェストの遺体を発見する。

ハスクとボーエンはアーリアン・ネーションズの創設者バトラーを訪ね、偽造紙幣の件でピアスとヤーブローを追放したことを聞く。
バトラーは、彼らが白人至上主義の小説『ターナーの日記』を所持していたことを明かし、その後の活動については知らないと否定する。

しかし、ハスクはバトラーの屋敷内の教会に飾られている本が、ウェストの殺害現場にあったことに気づく。
それは『ターナーの日記』だった。
バトラーは、分派グループの活動についてマシューズと対立しており、法的な手段で白人至上主義者を公職に就かせようとしているが、マシューズは国内テロを通じて白人分離主義を推進しようとしていることを示唆する。

バトラーは助手に『ターナーの日記』のコピーをボーエンの自宅に届けさせ、マシューズの計画を警察に密告しようとしていた。

マシューズは、装甲車強盗を指揮するために、ヤーブローにポルノ映画館を爆破させる。
ハスクは援軍を待たずに強盗を止めようとするが、数で劣勢で、ボーエンも攻撃をためらう。

ヘラジカ狩りの最中、ハスクはマシューズに監視されていることに気づき、言葉を交わす。
マシューズはハスクを睨みつけ、脅迫する。

ボーエンは『ターナーの日記』を研究し、分派グループが『オーダー』と名乗り、この小説を連邦政府転覆と人種戦争勃発の青写真として利用していると考えていることをハスクに説明する。

マシューズは、ユダヤ人トーク番組司会者バーグを暗殺するためにピアースをデンバーに派遣し、自身はカリフォルニア州で別の装甲車強盗を率いる。

犯行現場に落ちた銃から、警察はマシューズのために銃を購入した新人のトニー・トーレスにたどり着く。
トーレスは情報提供者となり、警察をマシューズとの対面に導く。

ハスクはまたもや援護を待たずにマシューズを逮捕しようとし、銃撃戦となる。
ボーエンが援護射撃を行うが、マシューズに撃たれる。
ハスクは追跡を中止してボーエンを救おうとするが、ボーエンは息絶える。

マシューズはピアースとレーンとともに隠れ家に逃げ込み、連邦政府に「宣戦布告」して大規模なテロ攻撃を企てる。

ハスクとカーニーはFBIの急襲を指揮し、ピアースとレーンは逮捕される。
マシューズは抵抗し、FBIを撃退するが、ハスクは家を燃やすよう命じるが、マシューズが出てこないため、説得しようと1人で家に入る。
マシューズは拒否し、火事で大量の弾薬が爆発したためハスクは撤退を余儀なくされる。

襲撃後、ハスクは狩りに出かける。
彼がヘラジカにライフルを向けるところで映画は終わる。

エンドロールのテロップ内容
実際のボブ・マシューズは1984年12月8日に死亡した事、残った仲間は2年後に投獄されたこと、ブルースとデビッドは合計300年以上の刑期に、ゲイリーも85年の実刑判決を受けたことそして『ターナーの日記』がオクラホマシティ爆破事件や2021年1月6日の米国議会議事堂襲撃など、数多くの国内テロ事件に影響を与えたことが説明される。

本作の鍵を握る「ターナーの日記」とは?

『ターナー日記』は、1978年にウィリアム・ルーサー・ピアースがアンドリュー・マクドナルドというペンネームで発表した小説。

物語は、近未来のアメリカを舞台に、白人至上主義者たちがユダヤ人や有色人種を迫害し、白人だけの社会を築こうとする様子を描いている。
主人公のターナーは、その活動に参加し、ユダヤ人や有色人種を殺害していく過程が日記形式で綴られています。

主な内容としては、
人種差別的な表現や暴力描写が多数含まれ、白人至上主義者たちの思想や目的が、物語を通して描かれている。
また、白人至上主義者たちの間では、「聖典」のように扱われ、彼らの思想の基盤となっている。

「ターナーの日記」が社会へ及ぼした影響とは?
オクラホマシティ連邦政府合同庁舎爆破事件の実行犯であるティモシー・マクベイは、『ターナーの日記』に触発されて犯行に及んだと供述している。
他には、白人至上主義者たちが、『ターナー日記』を現実の行動規範とし、ヘイトクライムを引き起こす要因となっている。

『ターナーの日記』は、多くの国で発禁処分となっており、日本語訳は出版されていません。

映画『オーダー』おわり

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