Netflixドラマ『阿修羅のごとく』ネタバレ感想!家族愛を是枝裕和監督がどう描いたのか?

Netflix

今回、紹介する作品は『阿修羅のごとく』です。

作品解説

『阿修羅のごとく』ってどんな作品?
🔸向田邦子さんの名作ドラマを是枝裕和監督が現代風にリメイクした作品!
🔸家族の愛と葛藤、そして人間の心の奥底を描いた、見ごたえのあるドラマ!
🔸2025年1月9日よりNetflixにて配信開始!
この記事では、Netflixドラマ『阿修羅のごとく』のネタバレ感想を紹介しています。
この記事は、一部プロモーションが含まれています。
YOSHIKI
YOSHIKI

『阿修羅のごとく』は、どんな人にお薦め?
🔸是枝裕和監督の人間ドラマが好きな方!
🔸家族の絆や、人間の心の奥深さを描いた作品に興味がある方!
🔸女性たちの生き方を描いた作品に興味がある方!

『阿修羅のごとく』あらすじ

70歳の父親の愛人が発覚し、久しぶりに集まった竹沢家の4姉妹。一見穏やかな家族に思えるが、それぞれが抱える秘密や悩みが複雑に絡み合い、家族の絆が揺らぎ始める。

長女の網子は未亡人で活け花教師、次女の巻子は専業主婦、三女の滝子は図書館司書で独身、四女の咲子はボクサーと暮らしている。それぞれの立場で悩みを抱え、互いを意識しながらも、どこか他人行儀な関係。

父親の愛人問題をきっかけに、姉妹たちの隠された感情が爆発。嫉妬、裏切り、愛情、そしてそれぞれの孤独が浮き彫りになる。

是枝裕和監督が、向田邦子の傑作を現代風にリメイク。豪華キャストが演じる、人間模様の機微と家族の絆を描いたヒューマンドラマ。

YOSHIKI
YOSHIKI

絶対面白いよね!あの豪華キャストと是枝監督の組み合わせがもう最強すぎる。

まず、あの4姉妹のキャラクターがめっちゃ気になる! 宮沢りえさん演じる長女の気品ある雰囲気とか、尾野真千子さんのちょっとおしとやかな感じとか、蒼井優さんのクールな雰囲気とか、広瀬すずさんの若さと勢いとか。それぞれが全く違うタイプで、どんな風にぶつかり合うのか楽しみだね!

妻 RINA
妻 RINA

あと、原作の向田邦子さんの会話劇がどう現代に蘇るのかも楽しみ! あのシニカルでユーモアあふれる会話が、是枝監督の手にかかるとどんな風に進化するのか、想像するだけでワクワクする。

ここからネタバレ感想について話していきますので、ネタバレ無しで鑑賞したい方は、注意してお読みください。

ネタバレあらすじ解説

エピソード1

父親の浮気発覚⁉

1979年1月。
滝子(蒼井優)は4姉妹の綱子(宮沢りえ)、巻子(尾野真千子)、咲子(広瀬すず)に大事な話があると呼び出す。巻子の自宅で話すことになり夫の鷹男(本木雅弘)も同席する。

滝子は、父親が別の女性と親密な関係にあるところを目撃し、興信所の勝又静雄(松田龍平)に調査を依頼したところ、父親の浮気が事実であることが判明した。
夕焼けに染まる窓の外を眺めながら、滝子は震える声で告げた。
「お父さん(恒太郎:國村準)が、別の女性と……」
ぼやけた写真に写る父の笑顔は、まるで他人を見ているようだった。
長年慕ってきた父親の姿とのギャップに、四姉妹は言葉も出ない。

興信所の調べでは、女性は土屋友子という名前で、小学生の男の子が居るが、戸籍上は、父(恒太郎:國村準)との親子関係は無かった。
「私たち、やっぱり4人姉妹だったんだね。」滝子は、涙を拭いながら、そう呟いた。

姉妹と巻子の夫・鷹男は、母親・ふじ(松坂慶子)には、秘密にしようと決めた。

母・ふじは知っていた…

母親のふじは、夫の上着のポケットから見つけた小さなパトカーのおもちゃを握りしめ、まるで我が子を打ち据えるように壁に投げつけた。
その瞳には、長年の悲しみと怒りが渦巻いていた。

文楽の舞台上で、女人形が激しい感情を露わにする。
その姿は、まるで自分たちの心の鏡のようだった。静かに流れるお茶の香りと共に、四姉妹の心に、新たな章がゆっくりと開かれていく。

YOSHIKI
YOSHIKI

あの家族会議のシーン、めっちゃ衝撃だったよね!
四姉妹の反応もそれぞれ違って面白かったよね。長女の綱子は意外と冷静だったけど、心の奥底では動揺してるのが伝わってきたし。
俺さ、理学療法士としてデイケアで働いていた事があったけど、おじいちゃんとかがさ、当時、男はみんな浮気していたって話していたんだよ!
奥さんには、内緒だけどって笑って話していたけど、やっぱりバレているよね!

妻 RINA
妻 RINA

この作品でもふじは浮気をずっと知っていたし、現実も絶対そう。結局、女性がきつい思いをするだけなんだよね、昔って。
若い頃、浮気されてそれでも子供たちの為に我慢して、男は元気が無くなったら浮気はしなくなるけど、今度は介護とか…その辺がリアルだよね。

エピソード2

新聞投稿で浮き彫りになる家族の葛藤

夜明け前の静寂の中、巻子は悪夢から覚めた。夢の中では、父親が切腹を図ろうとしており、母親はそんな父親を何事もなかったかのように見守っていた。そして、自分を含めた四姉妹が幼い頃のようにパジャマ姿で父親を止めようとする、不気味な光景が広がっていた。

翌朝、新聞を開くと、見出しに目が釘付けになった。「波風」というタイトルの投書。それは、父親の浮気を告発する内容で、まるで自分たちが書いたかのようだった。

新聞に掲載された父親の浮気を告発する投書は、実は母・ふじの手によるものでした。
彼女は長年、夫の浮気に気づきながら、誰にも打ち明けられずに苦しんできたのだ。

YOSHIKI
YOSHIKI

この事実の発覚によって、家族の絆は新たな局面を迎えるよね、きっと。
これまで隠されていた母・ふじの苦しみが明るみなった事で、これからの家族の関係性が大きく変化していきそうな予感。

失職と恋と父との関係

長女の綱子は、愛人の料亭で働いていましたが、クビになってしまう。
その直後、巻子の夫・鷹男が料亭に現れる。
実は、鷹男は、妹の滝子と興信所の勝又を料亭に呼び、二人の仲を深めようとしていたのだ。
しかし、滝子は鷹男の意図に気づき、怒ってその場を離れてしまう。
勝又は滝子を追いかけ、駅の窓に息を吐き曇らせ、手文字で「好き」と書き残し、彼女への想いを伝える。
一方、四女の咲子は、恋人のボクシング試合を観戦しますが、彼が激しい攻撃を受けると、その光景に耐えきれずに会場を後にする。
その後、恋人の試合を見に来てくれた父親が咲子の元へ現れ、少額のお札を渡す。
普段はみせない娘を気遣う姿に、咲子は複雑な感情を抱く。

エピソード3

愛と裏切りの果て

ボクシング選手の恋人として減量に苦しむ陣内に合わせ、自分も食事制限を行う咲子ですが、陣内の浮気を目撃し、大きなショックを受ける。
特に、彼氏が減量中にラーメンを食べている姿を見て、二人の価値観のずれを痛感し、絶望感を味わってしまう。

YOSHIKI
YOSHIKI

咲子は、浮気をされたことよりもラーメンを食べた事に激怒していたよね。
これまで自分たちを下に見ていた人達をあっと言わせる為に共に頑張っていこうと決意し、その為には今はどんなにきつくても共に辛抱し、頑張ろうと叱咤激励してくれていた咲子の想いへの裏切りが浮気よりもラーメンを食べた事に起因したんだろうな!

妻 RINA
妻 RINA

この裏切り行為に対して巻子の夫・鷹男は、咲子みたいに凄く気を遣われたら男としては辛い!って言っていたけど、女の私からしたら話のすり替えのような気もするんだよね。結局、一緒にチャンピオンになるまで頑張ろうと決意して、妊娠をきっかけに結婚する事になったけど、なんかモヤモヤが残るよね!

新たな関係の始まり

滝子と勝又の関係は、当初は興信所という仕事を通して始まりました。
しかし、勝又は、二人が出会った経緯が父親の浮気調査という後ろ暗いものだったことに、強い後ろめたさを感じていた。

ある日、勝又は滝子を呼び出し、調査資料を燃やそうとするが、火が消えず、警察沙汰になってしまう。この出来事をきっかけに、二人はお互いの気持ちを確かめ合い、関係を深めていく事になる。

妻 RINA
妻 RINA

結果的には進展した2人だけど、私だったら引いちゃうなー!
滝子は、カップルが多く居る公園は嫌だって言っていたのに無理やり連れて行って、いきなり不和期調査資料に引火材を付けて火をつけて騒ぎになるって「もう、何してんの?」って呆れてしまう。人の気持ちに配慮できない人に魅力を感じないよ。

母の死と家族の再生

巻子が夫・鷹男の浮気を母親に打ち明けると、母親は「女は言ったら負け」と言いはするけど、内心はショックを受けた様子。
母・ふじもずっと夫の浮気を知っていた。
ふじが倒れた場所は、父・恒太朗の浮気相手のアパートの前だった。
何も言わず過ごしていても心にはショックを抱え、不安だったのだろう。

駆け付けた父・恒太朗に浮気をされる気持ちの理解できる巻子は、「母さんは許していなんていない」と激怒。
浮気相手が結婚を決めた事でフラれた父・恒太朗は、ふじの隣で泣き崩れる。

数か月後、母・ふじの墓参りに集まる家族。
咲子のお腹は妊娠により大きくなり、ボクサーの陣内と結婚していた。

YOSHIKI
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母親の死をきっかけに、家族の絆はさらに複雑になっていく気がするね。
母・ふじは、家族の秘密を知りながら、それを心にしまい込んで生きてきた。彼女の死は、家族に大きな衝撃を与えたし、それぞれが自分の人生を見つめ直すきっかけとなったはず。巻子は、鷹男の浮気にどう対応するのかな。

エピソード4

巻子の悩みと万引き事件

巻子は、夫の鷹男が秘書の赤木啓子と不倫しているのではないかと疑心暗鬼になり、スーパーで万引きをしてしまう。
事情を説明し、なんとか勘弁してもらいますが、心の不安は募るばかり。

父のボヤ騒ぎと家族の葛藤

一方、父親の垣太郎が寝タバコでボヤを起こし、四姉妹が駆けつける。
消火され水浸しの畳替えをする中で、戦後まもない頃にも父・恒太朗が浮気をしていたという過去が明かされる。
綱子は、幼いながらに父が別の女性のところに行っている事を悟っていたと話す。

母親の形見分けと衝撃の発見

四姉妹は母親の形見分けを始め、タンスの奥から着物と春画を見つける。
昔は嫁入りする娘に性教育として渡されたものだと聞かされ、巻子は母親も女だったという事実に複雑な思いを抱く。

エピソード5

勝又の同居と夫婦間の問題

勝又が父・垣太郎と同居することになり、滝子が引っ越しを手伝う中で、勝又との関係性は発展していく。
勝又は、父・恒太朗に浮気を調べたのは自分である事、それがきっかけで滝子と知り合った事を話す。嘘が付けない勝又に恒太朗は笑った。
勝又と滝子の夫婦関係は、初夜の問題や勝又の浮気調査など、様々な問題を抱えながらも、最終的には結婚へと発展する。

家族間の対立と葛藤

咲子の夫・陣内が日本チャンピオンになり、経済的に豊かになったことで、咲子は家族を見下すような態度をとるようになる。
滝子と勝又の結婚式同日も咲子と陣内夫婦が主役の2人よりも派手な服で式に参加した事で姉妹は違和感を覚える。
終いには、陣内がよろけて勝又にお酒を掛けてしまい、滝子と口論になるが、恒太朗がなんとかその場を収めた。

その後、陣内が倒れて病院に運ばれるという事態が発生する。

エピソード6

陣内と咲子の危機

世界戦に向けてトレーニング中の陣内は、過度の練習により脳にダメージを負っている様子。
しかし、咲子は周囲の目を気にし、すぐに退院させてしまう。
家に帰ってからも、陣内の様子はおかしく、家族に暴言を吐いたり、奇行を見せる。
咲子は、陣内の状態に心を痛めながらも、彼のボクシングへの情熱を止められずにいた。

勝又の浮気調査と家族の秘密

勝又は、料理屋の豊子から夫の浮気調査を依頼され、金銭を得る。
勝又が滝子、綱子、巻子に相談したところ、綱子が自分が浮気相手だったことを告白。
滝子に聞かれないように配慮した綱子は、金銭を返して「2人の関係はもう切れている。」と料理屋の豊子に報告するように伝える。

綱子と貞治の再会

綱子は見合い相手と雅楽鑑賞に出かけますが、貞治のことを忘れられず、見合いは失敗に終わる。
貞治への未練が断ち切れなかった綱子は、再び彼との関係を深める。

陣内の戦い

陣内は世界戦前哨戦に出場しますが、ギリギリのところで勝利を掴む。
しかし、勝利の直後に意識を失い、病院に運ばれる。
咲子は、陣内の状態に絶望し、父親の垣太郎に抱きついて泣き崩れる。
垣太郎が病室から出た後、咲子は衣服を脱ぎ、意識のない陣内のベッドにもぐり込む。

エピソード7 最終話

家族の葛藤と新たな関係の始まり

垣太郎は、浮気相手の息子・省二との関係を続けていた。
一方、咲子は意識不明の夫・陣内を看病しながら、義母・まきとの関係が悪化。
孤独を感じた咲子は、偶然出会った男性・宅間と関係を持ってしまう。
四姉妹の長女・綱子は、ガス事故を装い心中を図ろうとしますが、失敗に終わる。

それぞれの葛藤と新たな展開

綱子の行動に、姉妹たちは複雑な思いを抱く。
綱子自身は、ガス管が外れたとから言っているが真実は不明。

垣太郎は、元浮気相手友子に省二と会うのを止められ、友子は省二に「パパはもう来れない」と伝える。

巻子は、夫・鷹男の浮気を疑いながらも、赤木啓子との結婚の仲人を頼まれる。
赤城啓子は、巻子が鷹男の浮気相手だと疑われている事を知っており、誤解を解くために結婚する事を打ち明け、仲人を頼んだのだ。
その夜、鷹男に浮気の真相を問うが、否定される。

咲子は、宅間から100万都合しろと脅迫を受ける。
お見舞いに来た滝子にその事を相談した咲子は、滝子の助けによって難を逃れた。
滝子は、宅間に対して「脅かすんなら幸せな人を脅かせ。ゆするならお金のある人ゆすってよ」と訴えた。
その後、滝子は妊娠し、四姉妹は再び実家で団結する。
笑顔で話す4姉妹を見ながら鷹男は、「女は阿修羅だぞ。阿修羅はインドの神様で、外側は、仁義/礼を標榜しているけど、人の悪口を言うのが好きでさ…」と勝又に語っていると、4姉妹がこっちを見る。

家族の絆と新たなスタート

意識不明の陣内が少しずつ回復の兆しを見せ、咲子とまきは喜ぶ。

赤木啓子の結婚式に参加した巻子は、夫への不信感を打ち明ける。
「あの時の浮気をしていないという言葉を信用していない」と。

家族の絆は深まる一方で、それぞれの心の奥底には複雑な感情が渦巻いている。

ネタバレ感想

個人的評価

10点満点中/

YOSHIKI
YOSHIKI

阿修羅のごときって表現、本当しっくりくるよね~。四姉妹、特に巻子と綱子の関係とか、めっちゃ複雑で面白くて。
鷹男の浮気疑惑とか、もうハラハラドキドキものだったし。巻子がいつも疑ってるのが、ちょっと気の毒だけど、女心って複雑だよね。でも、鷹男もなんだかんだ言っても巻子のこと好きそうだし、結局はラブラブな夫婦なんだろうなって思ったりもする。

妻 RINA
妻 RINA

あと、咲子と陣内の関係も切なかった。咲子の頑張り、本当に感動した。意識不明の夫の足に落書きして、彼が回復することを願うなんて、一途すぎる!

YOSHIKI
YOSHIKI

綱子の心の闇とか、垣太郎の複雑な家庭環境とか、それぞれのキャラクターが抱える問題が深くて、見応えあったよね。会話劇が印象的で全体的に面白かったなー!

ネタバレ考察

巻子の夫・鷹男は、浮気をしていた?

物語の中で、巻子は鷹男の行動を常に疑っており、彼の帰宅が遅れたり、身なりがいつもと違ったりするたびに、浮気を疑う様子が描かれています。
赤い毛糸で縫い物をしながら、鷹男に「どこの女のところに行っていたのか」と尋ねるシーンは、彼女の不信感を象徴的に表していると思う。

しかし、鷹男は一貫して浮気を否定。
赤木啓子が結婚の仲人を頼みに来た際も、巻子は「あなたが浮気していないというのを信じていない」と本音を漏らしていますが、鷹男は明確に否定するだけで、具体的な説明は避けている。

鷹男の浮気疑惑が根強い理由は、以下の点が考えられる

巻子の過剰な警戒心
巻子は過去の経験や性格から、常に警戒心が強く、夫の行動を疑ってしまう傾向にあった。その巻子が、浮気と感じてしまっている事は大きな要素だと思う。
火のない所に煙は立たぬって言うし。

鷹男の曖昧な態度
鷹男は、巻子の疑いを払拭しようとする積極的な行動を見せない。
むしろ、曖昧な態度をとることで、かえって疑心を深めている可能性がありますよね。
逆に言えば、何もないから説明出来ないのか?

周囲の噂
周囲の人々の間で、鷹男の浮気の噂が広まっている可能性がある。
長女・綱子とも憶測で浮気の話をしていたし、そうゆう習慣から巻子に疑念を抱く事を強めているのかもしれません。

なぜ、浮気の実態を曖昧にした?

夫婦間の複雑な心理や、人間関係の難しさを象徴的に描く為だったと思う。
鷹男の浮気疑惑は、物語全体を通して興味を持つポイントだったし、引き込まれた。
鑑賞後に、観た人たちで考えさせる為の曖昧さだったのかもしれません。

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