Netflix韓国ドラマ『恋するムービー』ネタバレ感想!30代男女の恋愛と仕事に迫る!

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今回、紹介する作品は『恋するムービー』です。

『恋するムービー』あらすじ&キャスト紹介!

序章:『運命のシナリオは書き換え可能? -恋するムービー-』

映画オタクのコ・ギョム(チェ・ウシク)は、エキストラとして参加した映画で、助監督のキム・ムビ(パク・ボヨン)と運命的な出会いを果たし恋に落ちる。
しかし、ギョムは理由も告げずに姿を消してしまう。
5年の月日が流れ、ギョムは映画評論家として、ムビは映画監督として再会を果たす。
かつては恋人同士だった二人が、今や映画業界の第一線で活躍する者同士として出会い、家も隣同士になるという奇妙な縁に翻弄されていく。
一方、作曲家のホン・シジュン(イ・ジュニョン)と脚本家のソン・ジュア(チョン・ソニ)は、かつて恋人関係にあったが、それぞれの夢を追いかけるために別れを選択した。
しかし、再び出会った二人は、過去の感情と現在の状況との間で葛藤し、複雑な感情を抱え始める。

この記事では、映画『恋するムービー』のネタバレ感想を紹介しています。
この記事は、一部プロモーションを含んでいます。
『恋するムービー』は、どんな人にお薦め?
🔸映画好きな方!:映画業界を舞台に、映画オタクの主人公が登場する本作は、映画好きにはたまらない作品だぞ!
🔸
30代の男女の恋愛ドラマが好きな方!:30代の男女が仕事や恋愛に奮闘する姿を描いた本作は、同世代の方々にとって共感しやすいはず!

個人的評価(10点満点評価)&ネタバレなし感想

10点満点中/

YOSHIKI
YOSHIKI

「恋するムービー」は、序盤の構成や物語の焦点、キャラクター描写、説明不足、ナレーション過多といった残念な点があるものの、後半になるにつれて物語が深まり、キャラクターの魅力が引き出される点が良かったように思う。
特に、ギョムと兄ジュンの関係性や、ムビと父親の関係性は、家族と自己を見つめ直すというテーマを深く掘り下げており、ある程度の共感もあった。

しかし、主人公であるムビとギョムの恋愛は、表面的で深みに欠ける気もする。
抱える問題を乗り越えていく過程が、フワフワした描写で終わってしまい、感情移入しにくいし、また、他のキャラクターの内面や心理もナレーションで済ませてしまうシーンが多く、深掘りが不足している感がある。

そうは言っても映画好きにはたまらない作品であると思うし、抱える問題に対してキャラクター達が掛ける言葉は、名言も多く、心に響く場面も多く感じた。
もっとこうだったら良いのになって感じる点も多かったが、ある程度の満足感や共感に包まれる作品でした。

ここからネタバレ感想について話していきますので、ネタバレ無しで鑑賞したい方は、注意してお読みください。

『恋するムービー』ネタバレ全話解説&考察

エピソード1:朝になればよく見えるはず

9歳のコ・ギョムは、レンタルビデオ屋の2階で兄と暮らしながら、この世の映画をすべて見尽くすことを目標にしていた。
両親はおらず、ギョムはビデオ屋の作品をタダで借りて毎日映画に浸っていた。

高校時代、ギョムは親友のホン・シジュンとその彼女ソン・ジュアの前で俳優を目指すと宣言した。シジュンは作曲家志望、ジュアはシジュンの影響で脚本家を志す。

大学に進学したギョムだが、叔父がレンタルビデオ屋を畳むと言ったため大学を辞め、ビデオを全て買い取った。

26歳になったギョムは、演技の才能こそ壊滅的だったが、マ監督に気に入られ、彼の新作『富貴栄華』にエキストラとして参加することになった。
そこで出会ったのが、助監督のキム・ムビだった。
ギョムは彼女の名前に運命を感じた。
ムビ(ムービー)という名前は、彼にとって映画そのものだったからだ。

ギョムは明るく誰とでも仲良くなれる性格で、マ監督やスタッフに好かれていた。
ムビは積極的に話しかけてくるギョムを最初はウザく思っていたが、撮影後一緒にトウモロコシを食べるなど、徐々に親しくなっていく。

映画のクランクアップ後の打ち上げで、ムビは「大切な人はいつもいなくなる」と呟いた。
ギョムは「僕の秘密を話したら、あなたは僕を好きになってくれますか?」と問いかけた。
ムビはギョムにキスをした。
しかしその夜、ギョムは姿を消した。

エピソード2:そのしかめっ面はなんだ?

映画監督キム・ムビは、幼い頃から父に似て優しい子だった。
捨て犬を育てて、死なせて涙を流し、病弱な少年を助けては何も言わずに引っ越されてしまう。
映画の仕事で忙しい父との時間も少なく、いつしか心を閉ざしてしまう。
母との関係も良好とは言えなかった。
父の死後、彼が撮っていた幼い頃の自分の映像を見たムビは、映画の力に魅了され、映画監督を志す。

マ監督の下で助監督を務めていた頃、コ・ギョムと出会い恋に落ちる。
しかし、ギョムもまた、他の人と同じようにムビの前から姿を消してしまう。

ギョムには、誰にも言えない秘密があった。
兄・ジュンが交通事故で意識不明の重体となり、ギョムは昼夜を問わず病院で兄の看病をしていたのだ。
工事現場でバイトをしながら、映画のレビューを寄稿して生活費を稼いでいた。

やがてジュンは目を覚ますが、事故の後遺症で体に麻痺が残ってしまう。
ギョムは献身的に兄の介護を続けた。

5年後、ムビは映画監督として独り立ちし、新作『Why So Serious?』の一般公開前上映会に臨んでいた。
上映後、観客席から挙手した男性が質問する。
「沈鬱な描写があるけど、これは恋愛映画ですか?」

それはギョムだった。

兄の介護から解放され、再び映画の世界に戻ってきたギョムは、マ監督と再会し、ムビの師であるチュ・ヒヨン監督の回顧展でムビと再会する。

帰り道、ムビは車の鍵を落とし、ギョムに拾ってもらう。
ギョムに姿を消した理由を尋ねても、彼は何も答えない。
ムビは「映画監督と評論家は敵同士!」と言い放つ。

数日後、ムビは隣に引っ越してきた人物を見て驚愕する。
ギョムと、車椅子に乗った彼の兄・ジュンだった。

エピソード3:友達とは親しく 敵とはもっと親しく

ソウルの片隅に佇む一軒の家。
その庭の白い壁に、映画を映せると考えた兄のジュンは、映画好きのギョムが喜ぶと思いこの家を希望していた。
しかし、ジュンとは裏腹に、ギョムは、隣人ムビを警戒していた。
なるべく顔を合わせないようにしていたが、なぜかバスやランニング中に何度も遭遇してしまう。

そんなある日、ムビの前にジョンフが現れる。
幼い頃にいじめられっ子で病弱だったジョンフは、アメリカでの手術を経て、すっかり健康になったという。

一方、シジュンは映画館でジュアが脚本した映画を観ようか迷っていた。
そこにジュアが現れ、二人はカフェで言葉を交わす。
シジュンは、かつて自分とギョムを切り捨てたジュアに怒りを覚えていた。

ギョムは映画監督のマにインタビューを試みる。
マはギョムが映画評論家になったことを知り、驚きを隠せない。

その夜、バーで飲んでいたムビは、カウンターにいたジュアと意気投合する。
お互いに職業を偽りながらも、二人の間には不思議な絆が生まれていた。
翌日、ムビは「メロディー」という脚本に心を奪われ、担当に連絡する。
脚本家と会ってみると、それは昨日バーで出会ったジュアだった。
ジュアは「メロディーは元カレ(シジュン)との思い出を書いたものだから他の脚本にして欲しい」と懇願する。
しかし、ムビはこの脚本の素晴らしさに確信を持ち、映画化を決意する。

その頃、ギョムは家路でムビとばったり会うのを避けようと、タイミングをずらして後ろを歩いていた。
しかし、警察官に怪しまれて連行されてしまう。
ムビが交番に駆けつけ、事情を説明してくれたことで、ギョムは釈放された。

ギョムは5年前にムビの元を去ったことについて謝罪する。
そして、謝罪の印として庭の白い壁に映画を上映する。
ムビは自宅のベランダからその映画を静かに眺めていた。

エピソード4:君は悪くない

ギョムは、両親の命日に車を走らせて墓参りへ向かった。
毎年、兄のジュンは決まって用事があると嘯き、共に墓参りをすることを拒んだでいる。

ギョムの鋭い批評が人気を博し、編集長は彼のメディア露出を積極的に仕掛けた。
映画番組やラジオで辛辣な批評を展開するギョムは、瞬く間に時の人となった。

ジュアは、新作映画「メロディー」の音楽担当に、元恋人の作曲家シジュンを推薦したいと考えていた。
彼女はムビにその旨を伝えたが、シジュンは当初、ジュアの申し出を固辞しようとした。
しかし、この機会を逃す手はないと考え直し、渋々ながらも引き受けることにした。

そんな折、ギョムに新作を酷評された映画監督ク・ヨンシクが、自ら命を絶とうとした。
ギョムは一報に接し、慌てて病院へ駆けつけたが、ヨンシクの家族に追い返されてしまう。
この一件は瞬く間にメディアに広まり、ギョムは世間から激しいバッシングを浴びることとなった。

その後、ヨンシクの自殺未遂は、実際には酒に酔った勢いで薬を大量に飲んでしまったことが原因だと判明したが、それでも評論家ギョムへの批判の声は収まることはなかった。

ギョムは毎日ヨンシクの入院する病院に通い続けた。
ムビもまた、ヨンシクを見舞いに訪れていた。
そこでギョムは、ムビの父ドンフンとヨンシクが旧知の仲であることを知る。

その夜、ギョムは病院のロビーでムビに告白した。
「僕は、また君を好きになる」。

エピソード5:想像を絶する愛と不安が芽生えるとき

ムビは、病院のロビーで不意に告白してきたギョムに反射的に蹴りを食らわせた。
その場にいたマ監督は、気まずそうに笑いながら、ギョムを飲みの席に誘った。

その席には、ギョムと犬猿の仲だったキム・ヨンウ監督も同席していた。
マ監督は二人を仲直りさせようとさせる。

その帰り、ギョムは酔っ払って夜にムビの家の門にぶら下がりるが、ムビは迷惑そうにギョムを追い払い、母親に愚痴をこぼした。

数日後、ムビの父親が主催していた地域の映画イベントが、久しぶりに開催されることになった。
ムビの父親と旧知の仲である人物が、ムビが監督した映画を上映したいと申し出たのだ。

映画イベントの情報をジョンフから聞きつけたギョムは、スタッフとしてイベントに協力することを申し出た。
イベント当日、ギョムはムビと共に会場の設営や準備に奔走した。
夜になり、公園に巨大なスクリーンが設置され、参加者たちは持ち寄った料理を囲みながら映画を楽しんだ。

ギョムはムビと並んで映画を見ながら、そっと彼女に告げた。
「今も、君のことが好きだ」。
そして、優しく彼女を抱きしめた。

一方、ジュアは映画の楽曲制作を担当しているシジュンに、楽曲の進捗状況を尋ねた。
シジュンは、瞳を潤ませながら答えた。
「もう少しだけ、気持ちを追いつかせる時間をくれ」。

エピソード6:ハッピーエンドは私のもの!

ギョムの粘り強いアプローチに、ムビは次第に心を許し始めた。
屋外映画イベントの後、ギョムのことが再び気になり始めたムビは、母親に問いかけた。
「お父さんは映画のことばかりで、私のことなんて全然見てくれなかった。それなのに、どうしてそんなお父さんのことを好きになったの?」

母親は微笑みながら答えた。
「最初は父さんが積極的にアプローチしてきたけど、次第に私の方が好きになっていったのよ」。
そして、自身と同じ状況に戸惑うムビに優しく語りかけた。
「お向かいさんでしょ?相手が離れてしまう前に、自分の気持ちに応じちゃいなさい」。

ギョムは、偶然を装ってムビを食事に誘ったり、傘を渡したり、酒を飲みに誘ったり、一緒に映画を観たりと、積極的にアプローチを続けた。
ムビも次第に心を開き、二人の関係は良好になっていった。
「明日も、たこ焼き屋さんの前で6時に偶然会えるかな?」
そんな約束を交わした翌日、ギョムは約束の場所へ向かう途中、車が行き交う道路にぼうぜんと立ち尽くす兄ジュンを目撃した。
慌てて駆け寄ったギョムは、ジュンに問い詰めた。「何をしていたんだ!」
ジュンは悪びれもせずに答えた。
「ただ、ぼうっとしていただけだ。無事だったんだから、いいじゃないか。そんなに怒るなよ」。
以前、ジュンが車事故に遭った際の自殺未遂の可能性がギョムの脳裏をかすめた。
今回もまた、自殺を図ろうとしたのかと思うと、動揺を隠せなかった。

翌日、約束を破ってしまったことをムビに謝ろうとメールを作成していたギョムの元に、ムビが訪ねてきた。
「少し、付き合ってほしい」というムビの言葉に、ギョムは喜んで承諾し、二人で出かけることになった。

その頃、ギョムの家を訪ねていたジョンフは、最近ジュンがよく居眠りをしていることを気にしていた。

出かけ先の花畑の前で、ムビはギョムに打ち明けた。
「人を好きになると、その人の複雑な事情を知りたくなる。でも、私はあなたのことを知りたくなかった。あなたには、複雑な面がありそうだったから。5年前に突然姿を消したのも、お兄さんのことがあったから?あなたが話してくれたお兄さんとは、様子が違っていたから」。
そして、涙を浮かべながら続けた。
「私が一番嫌いなことは、黙って姿を消すこと。一番嫌いなことをしたあなたを嫌いになれないなら、いっそのこと、あなたの複雑な部分も含めて、全部好きになろうと思う」。

そして、2人は、キスをした。

一方、楽曲の進捗状況を確認しにきたジョアは、シジュンに指示した。
「この曲には、女性の声よりも男性の声の方が合っているわ。少し、歌ってみて」。

シジュンは戸惑いながらも収録室に入り、歌おうとした。
しかし、録音機の操作がうまくいかない。
ジョアはシジュンに確認してもらおうと、自身も収録室に入った。
その瞬間、建付けが悪かったドアのせいで、二人は閉じ込められてしまった。

密室の中で、ジョアとシジュンは言い争いを始めた。
「私たちがお付き合いするきっかけとなった告白は、どっちが先にしたのよ!」
言い争いの末、ジョアはシジュンに告白した。
「私は、あなたに会うために、家から遠い学校を選んで通っていたのよ」。

エピソード7:今までありがとう これからは新しい冒険を楽しんで

コ・ジュンは、両親を亡くし、幼い弟のギョムの面倒を見ながら生きなければならなくなった。
しかし、彼は怒りや悲しみだけでなく、喜びすら感情を表に出すことはなかった。
そんな兄を見て、ギョムはどこかに行ってしまうような、掴みどころのない存在だと感じていた。

そんなある日、ジュンが交通事故に遭った。
ギョムは、その事故が自殺未遂の可能性を示唆していることに不安を覚えた。
事故現場周辺には防犯カメラはなく、車載カメラにも他の車の存在は記録されていなかった。
ブレーキにも問題はなく、警察は霧と雨で視界が悪かったことが原因だと結論づけ、捜査を打ち切った。

しかし、ギョムは本当に霧と雨が事故の原因だったのかを検証するため、事故と同じ時間帯の雨の日に何度も現場を運転した。
しかし、霧は発生せず、事故に繋がるような要素は見つからなかった。

ある日、ジュンはギョムに「最近、よく転んだり、眠くなることがある」と話した。
リハビリをさぼったせいだろうと明るく話すジュンに、ギョムは不安を覚えた。
実は、ジュンは主治医から急激な心肺機能の低下と急死の可能性を告げられていた。
しかし、彼はそのことをギョムには隠していた。

自身の死期が近いことを悟ったのか、ジュンは遠出をしたいと言ったり、みんなに会いたいと言ったり、これまでやりたかったことを積極的に行動し始めた。
そんなジュンの姿を見たギョムは、その行動の理由に不安を感じ、問い詰めた。

ジュンは「万が一の時のために、やっておきたいことがあるんだ」と説明したが、ギョムはすぐにその言葉の真意に気づいた。
それは、万が一ジュンが亡くなった後のギョムのことを思っての行動だった。

「兄さん、死にたいと思ったことはある?生きたいと思ったことはあるか?」

ギョムはこれまで隠してきた思いをジュンにぶつけた。
長く沈黙した後、ジュンは「生きたいよ」と答えた。

「死のうとしたくせに、そんなことを言う資格があるのか?」
ギョムは被せるように言った。そして、ジュンは大きく泣き崩れた。

数日後、体調が悪化したジュンは入院することになった。
入院の準備をするギョムは、ジュンの日記を見つけた。
そこには、両親が亡くなり、無気力だった自身に初めて意思が芽生えたのは、ギョムのことを思ったからだと綴られていた。

そして、「時々、自分の人生は溺れているように感じることがあった。あの時の愚かな行為だけは、お前にだけは知られたくなかった」と綴られ、今は生きたいと思っていることが書かれていた。

ギョムは、これまで知らなかった兄の気持ちに涙した。

エピソード8:愛こそはすべて

ジュンは、入院したまま二度と帰ってくることはなかった。
兄を失った後も、ギョムはいつもと変わらない生活を送っていた。
洗車をしたり、映画の評論を書いたり、ムビとデートをしたり…。
それはまるで、深い悲しみを覆い隠そうとしているかのようだった。

そんなある日、ムビはギョムが家に入らず、車で寝泊まりしていることに気づいた。
「家に、誰もいないんだ」ギョムは、寂しそうにムビに漏らした。
失った兄の存在を受け入れることができずに、彼は彷徨っていたのだった。

「今日は家に入って過ごそうと思っていたんだ」ギョムは笑顔でムビに答えたが、その夜も結局車で過ごしてしまった。
「家に入ったんだけど、自分が可笑しくなってしまっている」憔悴した表情でムビに打ち明けた。
「大丈夫。明日は、一緒に家に入ろう」ムビは優しくギョムに語りかけた。

翌日、ムビはギョムのことを想い、しばらくの間、ギョムと一緒に暮らすことを決意し、彼の家を訪ねた。
「仕事が終わるまでに、チゲを作って待っていて」ムビはそう言い残し、仕事へと向かった。

仕事を終え、急いでギョムの家に戻ったムビだったが、家には明かりが灯っていなかった。
また、ギョムは黙ってどこかへ行ってしまったのかと焦りかけたその時、ロウソクを持ったギョムが現れた。
「ごめん。ガスと電気が止められてしまって…」ギョムは申し訳なさそうに言った。

ギョムの姿を見つけたムビは、彼の傍に寄り添い、力強く言った。
「あなたは、一人じゃない。これからも、私が一緒にいる」。
ムビの言葉に、ギョムは兄を失い、哀しみを抱えた自分の本当の気持ちと向き合うことができた。

一方、シジュンはジュアに問いかけた。
「俺たちは、本当に終わりなのか?それとも、元に戻る途中なのか?」

YOSHIKI
YOSHIKI

エピソード9~10に関しては、筆者の時間の都合であらすじ解説は控えさせて頂きます。公式に書いてあるあらすじのみ記載しておりますのでご了承下さい。

エピソード9:よく知っているのにまるで赤の他人

自分たちがこれからどうするべきか分からず、気持ちが揺れ動くシジュンとジョア。

映画製作で大きな壁にぶつかったムビは、進むべき道を失ってしまう。

エピソード10:人生は美しく 高貴なもの たとえクラゲであっても

過去に捉われるのを止め、今を精いっぱい生きようとするムビとギョム。

そして、シジュンとジュアは、自分たちの関係について最終的な答えを出す。

『恋するムービー』ネタバレ考察

ギョムと兄コ・ジュンの関係と語られなかったジュンの想い

エピソード6~7で描かれたジュンとギョムの兄弟関係は、今作で最も感動的な部分でありながら、兄ジュンの心情が十分に語られなかった点は大きな不満点だ。

特に、ジュンが弟を親のように守ろうとした動機、自身を犠牲にした葛藤、弟に抱いていた期待、死を意識した瞬間、そして抱え続けた孤独といった重要な要素が曖昧なままだったため、観終わった後も消化不良感が残りました。

ジュンが日記に「時々、自分の人生は溺れているように感じることがあった。あの時の愚かな行為だけは、お前にだけは知られたくなかった」と綴っていたことから、車の事故は自殺未遂であり、その後悔から「生きたい」という気持ちが芽生えたことが推測できる。
しかし、日記には「今は生きたいと思っている」と書かれていながら、治療を受けている様子はなく、彼の「生きたい」という気持ちが本心だったのかどうか、疑問が残る。

日記に記すことでギョムを安心させようとしたのか、あるいは嘘をついたのか、彼の真意は最後まで明確には語られませんでした。

ここからは個人的な見解ですが、

1.ジュンの葛藤:

ジュンは、弟を安心させたい気持ちと、自身の死への恐怖、そして葛藤の中で揺れ動いていたのではないでしょうか。
日記には「生きたい」と書きながらも、治療を受けずにいたのは、死への恐怖から目を背けていたのかもしれません。

2.弟への愛情

ジュンは、弟に負担をかけたくないという気持ちも強かったのではないでしょうか。
自身の病状が深刻であることを悟りながらも、弟には心配をかけないようにしていたのかもしれません。

3.視聴者への余韻

ジュンの真意を明確にしないことで、観客に彼の心情を想像させる余韻を残したかったのかもしれません。

いずれにしても、ジュンの心情が十分に描かれなかったことは、物語の深みを損なう要因となったと言える。
もし、ジュンの心情をより深く掘り下げることができていれば、「恋するムービー」はさらに感動的な作品になったはずなのになぁって思いが残っちゃいます。

『恋するムービー』の気になる点:深掘り不足が招く物語の脆弱性

「恋するムービー」は、魅力的な俳優陣の演技にも関わらず、全体的に描写が表層的であり、物語に深みを与える要素が欠如している点が残念に思う。
特に、以下の3点において、その傾向が顕著過ぎるので、以下に記してみる。

ギョムの行動原理の不明瞭さ

ギョムとムビの関係が恋人目前で途絶え、ギョムが5年間も音信不通になるという衝撃的な展開から物語は始まる。
しかし、最大の疑問点である「なぜ連絡できなかったのか?」という問いに対する答えは、最後まで曖昧なままだった。

ギョムは、コミ力が高く、つかみどころが無く、周りから愛される人物として描かれているが、彼の行動原理は理解に苦しむ。
兄と向き合う時間だったのは、容易に想像できるが、それでもあれだけ好きになったムビに5年間も連絡をしないってある?

ギョムのキャリア選択の違和感

ギョムが俳優を目指していたにも関わらず、映画評論に路線変更した理由も不明瞭である。
兄の看病のために俳優業を控えたという推測もできるが、彼のキャラクターや過去の経歴を考慮すると、最初から映画評論家を目指していた方が自然。

また、彼の成功度合いも曖昧。
話題となった評論家であり、経済的に成功していることが示唆されるが、駆け出し俳優から映画評論家としてわずか5年で、現在の地位を確立したという設定には無理があるようにも感じる。
映画評論家がどの程度活躍していれば成功者なのか、どのくらい儲かるのかが不明で、ただPCで映画レビューをするくらいなら僕も今そうしているので、あのゆとりのある生活が謎だった。

ムビの情熱とポリシーの欠如

ムビが映画監督を目指した理由は、父親への反発心であったことが語られるが、彼女の映画に対する情熱やポリシーは伝わってこない
映画監督という職業は、ドライな感情だけで務まるものではないと思う。
彼女の作品に対する情熱や、観客に伝えたいメッセージが具体的に描かれていないため、彼女が本当に映画監督として成功したいのか、かなり疑問だった。

韓国ドラマ『恋するムービー』おわり

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