愛と別れの物語Netflix『さよならのつづき』の全貌と考察!

Netflix

今回、紹介する作品は『さよならのつづき』です。

作品解説

『さよならのつづき』ってどんな作品?
🔸事故で恋人を亡くしたヒロインと、その恋人の心臓を移植された男性の運命的な出会いと心の再生を描いた物語!
🔸失恋/再生/そして愛。誰しもが共感できる普遍的なテーマを扱っている!
🔸北海道とハワイの雄大な自然が物語に深みを与えていて、米津玄師さんの主題歌が心に響く音楽として物語に彩りを与えているぞ!
🔸Netflixオリジナルのドラマで、豪華キャストも売りだぞ!
この記事では、Netflixドラマ『さよならのつづき』のネタバレ感想を紹介しています。
YOSHIKI
YOSHIKI

僕にとってのラブストーリーは、大切にしたい身近な人をちゃんと大切に出来ているかを確認させてくれるツールのようなものです。
大切な人が居るって幸せな事だよなって噛みしめながらイッキ観しちゃいましたよー!

タイトル さよならのつづき
制作国 日本
配信日 2024年11月14日
上映時間 約50分✖8話
ジャンル ラブストーリー
監督/脚本 黒崎博/岡田恵和
キャスト 有村架純/坂口健太郎/生田斗真/中村ゆり/奥野瑛太/三浦友和
伊藤歩/イッセー尾形/斉藤由貴
ここからネタバレ感想について話していきますので、ネタバレ無しで鑑賞したい方は、注意してお読みください。

ネタバレあらすじ/感想/考察

第1話 プロポーズのつづき

プロポーズの瞬間、悲劇が…

北海道・小樽のコーヒー会社『茜(あかね)』で働く菅原さえ子(有村架純)は、恋人の中町雄介(生田斗真)との幸せな時間を過ごしていた。
雄介からのプロポーズを受け入れた直後、乗っていたバスが雪崩に巻き込まれ、雄介は命を落としてしまう。

心臓移植と再会

雄介の死から数か月後、雄介の心臓を移植した人物から「感謝の手紙」が届き、さえ子の心に小さな光が灯る。そして、ハワイでコーヒー農園を営むヒロ(三浦友和)と再会する。

4年前、雄介の励ましに言葉と行動のお陰で、ヒロとの契約を結ぶことができ、2人は特別な感情を抱き合っていた。

運命の再会と切ない別れ

日本に戻ったさえ子は、雄介の親友が営む「MARU COFFEE」を訪れ、雄介と思いがけない再会そ果たす。
そして、現在、時は経ち、ハワイでヒロと再会したさえ子は、雄介が弾いたピアノの音色に導かれるが、そこには誰も居なかった。

運命の分岐点

雄介の心臓は、臓器提供の意思に基づき、成瀬和正へと移植される。
心臓移植が、この物語の大きな転機になるって事は予告編から観ても分かっていた事なのに幸せの絶頂から悲劇へと急転直下する展開は、心を殴られたような気分でした。

雄介の心臓は、さえ子と成瀬和正を繋ぐ重要な役割になっていると思うけど、2人はどうなるのかな?なんて簡単に気持ちを切り替える事は出来ないくらいにさえ子と雄介の関係性を1話を通して描いてくれて、僕まで今、喪失感です。

どんな気持ちで2話観れば良いんだよー!

第2話 いのちのつづき

成瀬のハワイ旅行と心の変化

心臓移植を受けた成瀬和正(坂口健太郎)は、妻のミキ(中村ゆり)とハワイを訪れる。
しかし、心臓移植後、彼は、以前とは異なる自分を感じている。
練習もしていないのにピアノが弾けるようになったり、嫌いだったコーヒーを好むようになったり…

運命の出会い

小樽も戻った成瀬は、線路の問題で遅延している電車に居合わせ、イライラしている乗客たちにコーヒーを振舞おうとしている最中にさえ子と出会う。
成瀬は、コーヒーを淹れるのを手伝ってくれたさえ子を見て、彼女とハワイで過ごした記憶がフラッシュバックし、動揺を隠せずにいる。

物語の深化

この成瀬(雄介の心臓)とさえ子の再会は、物語を複雑化させ、深化させる要素になっていると思うけど、成瀬にはずっと連れ添った奥さんがいて、しかも、めちゃめちゃ良い奥さんなんですよ。この先、成瀬とさえ子はどうなるのか?って感情にシフト出来ないよ…
2話まで観た段階での率直な感想で言えばこのままエンディングにしちゃえば誰も傷つかないのにって思っていしまう。
今のところ成瀬夫婦の形が壊れないように!って想いが僕の感情の中心にあるようです。

第3話 記憶のつづき

成瀬の誤解と変化への不安

成瀬は、さえ子と出会い、過去の記憶がフラッシュバックし、彼女に「どこかでお会いしましたよね」と声を掛けてしまう。しかし、それは単なるナンパに聞こえ、さえ子から冷たくあしらわれてしまいます。
以降、成瀬の発言は度々、雄介と重なり、さえ子は戸惑いを隠せない。

一方、成瀬の妻・ミキは、夫の豹変ぶりに不安を感じている。以前とはまるで別人になった姿に戸惑いと嫉妬を覚え、家族にも八つ当たりしていしまう。

記憶の混同と心の葛藤

成瀬は、りんご農園を手伝いで妻・ミキと車で山道を走っている最中、雪崩がフラッシュバックし、パニック状態に陥る。
この出来事をきっかけに彼は、自分がドナーの記憶を持っているのではないかと疑い始める。
主治医も医学的には証明されていないものの、そのような症例は存在する事を認める。

成瀬の心には、ドナーの心臓が何を望んでいるのかという、言葉で表現できない不安が募る。

思い出の共有

第3話で一番印象的だったのは、雄介の親友だった健吾(奥野瑛太)とさえ子がMARU COFFEEの営業後にプロジェクターで雄介が生きていた頃の思い出を見ているシーンだ。
互いに雄介の居ない世界を生きて行かなければならない。その中で、それぞれに雄介に抱いている感情は違うかもしれないけど、大切な人を失った哀しみは同じであり、その哀しみを共有できる大切な存在でもある。
「健吾、握手しよう」ってシーンがめちゃめちゃ良かったなぁ!

第4話 誕生日のつづき

成瀬とさえ子の再会と複雑な感情

成瀬の中に過去の恋人である雄介を重ねてしまうさえ子ですが、2人を同一視するのは違うと決意し、成瀬に適度な距離を保とうと伝える。
一方、成瀬は、妻・ミキと花火大会へ行き、さえ子との関係について話をする。

その後、さえ子は大学の依頼で小樽体育大学を訪れ、担当となったのがなんと成瀬だった。
偶然の再会に運命を感じますが、台風が北海道を襲い、大学は騒然となる。

台風の中、さえ子は、焙煎機の様子を見に来た職人・篠田(イッセー尾形)を追って大学へ。
図書館で眠ってしまったさえ子の寝顔を見た成瀬は、フラッシュバックする記憶の中に出てくる女性とさえ子が重なる。
そして、さえ子の誕生日に「今日は菅原さえ子の誕生祭として世界の祝日とするべきだ!」と雄介と同じ事を伝える。

フラッシュバックの記憶が確信へと変わる

第4話は、ラストの成瀬の台詞が印象的でした。図書館で眠ってしまったさえ子の寝顔を見た後、フラッシュバックする記憶の中に居る女性が目の前に居るさえ子であると確認した様子。会えなかった誕生日に伝えきれなかった「おめでとう」をまるで記憶の中の雄介の言葉を思い出しながら伝えている様子が成瀬の中に本当に雄介が存在するようでした。
この発言は、恋人を亡くしたさえ子に対してその恋人の心臓(記憶)を持っている立場としてのものなのか…
適度な距離を保とうとしても偶然に起こる再会の連続。運命を感じた事からの発言なのか?早く5話をみて観なくては!

第5話 嵐のつづき

雄介の心臓、そして記憶

成瀬は、さえ子の誕生日に「今日は菅原さえ子の生誕祭として世界の祝日にするべきだ」と生前の雄介と同じ言葉を掛ける。
その言葉を聞いたさえ子は、もしかして成瀬が雄介の心臓を移植された人なのではと疑い始める。

成瀬は、さえ子が寝言で呟いた名前を手掛かりに2023年12月の路線バズ雪崩事故にたどり着く。
さえ子が事故現場を訪れると、成瀬もそこに来ていた。
2人はさえ子が受け取ったサンクスレターの内容を照らし合わせ、成瀬のドナーが間違いなく雄介である事を確信する。
さえ子は、成瀬の心臓(雄介)の音を聞き、複雑な感情を抱く。

葛藤と決断

その後、さえ子は親友の健吾に、成瀬と雄介の関係について打ち明ける。
しかし、健吾は、「成瀬が好きなんじゃないの?」と冷静に指摘し、2人で会う事に反対する。
さえ子は、自分の心の中にまだ雄介がいると反発しますが、成瀬への気持ちも否定できずにいた。

一方、成瀬もMARU COFFEEに現れ、健吾に「覚えている」と告げる。
健吾の涙を見て、成瀬は自分の行動が周囲を傷つけている事に気づき、苦悩する。
妻のミキを愛している一方で、さえ子への気持ちも抑えきれず、複雑な心境を打ち明ける。

複雑な感情の行方は?

僕は、成瀬の行動を見ていると、イライラする。
自身が大病を患っている時に献身的に付き添った奥さんが居ながら、いくら心臓移植をきっかけに雄介の記憶が混在しているとはいえ理解が出来なかった。
成瀬の行動に成瀬自身がどう考えているかっていうシーンがあまり無かったからだ。
でも、MARU COFFEEでも健吾のシーンで、成瀬自身がさえ子を気になっているのか、雄介がさえ子を求めているのか分からない。妻を愛している一方で、さえ子への気持ちも抑えきれない。自身の中でもこの気持ちが何から来ているのか分からない複雑な心理を打ち明ける場面を見て理解できるようにはなった。
成瀬も苦しんでいるんだろう。だけど、やっぱり僕は、奥さんを大事にするべきだと思う。

第6話 運命と偶然のつづき

雄介のルーツを巡る旅と複雑な感情

成瀬は、さえ子に雄介が育った街を見たいと頼む。
健吾の助けを借りて2人は雄介のルーツを巡る旅に出る。
最後の目的地は、雄介が最も愛した「風の通り道」で、そこで撮ったツーショット写真を偶然目にした成瀬の妻・ミキは、複雑な気持ちを抱く。

ミキは駅でさえ子を待ち伏せし、成瀬との関係に線を引くように要求する。
しかし、以前成瀬と花火大会の日に交わした「私だったら会いたいって思ってしまう」という言葉が自身にも当てはまる事に気付かされる。

一方、成瀬は無意識に雄介の記憶にある家を訪れ、そこで転んでいるさえ子を助け、家まで送る。
互いに惹かれ合い、キスをするが、成瀬の胸の手術の跡が目に入り、さえ子は思い留まる。

深まる感情たち

成瀬とさえ子は、雄介のルーツを巡る旅を通して互いの絆を深める様子がありました。僕的にそこを複雑な気持ちにするのは、やはり奥さんの存在ですよね。そこで、奥さんであるミキもさえ子との会話の中で、以前成瀬と行った会話の中で「自分なら会いたくなる」という言葉が自身にも当てはまる事に気づき、自身の気持ちと向き合いながらも成瀬とさえ子の関係に対して葛藤している様子が有りました。きっとミキは、身を引く展開になるんだと思う。でも、僕ならそんな奥さんを置いてさえ子に全開には行けない。さえ子自体も成瀬の中の雄介を感じる部分が好きなだけで、地味な成瀬を好きな感じはしない。これって誰も幸せになれないんじゃない?

第7話 人生のつづき

過去の出会い、そして決断

成瀬は、さえ子の家で傘と長靴を見つけ、2人が初めて出会った雨の日を思い出す。
その日、成瀬は雨宿りをしていたところ、雄介とさえ子の楽し気なやり取りをみて、心臓移植手術を受ける決意をしたのだった。

一方、さえ子もまた、成瀬が雨具を持ってきてくれた人だと気づく。
翌日、さえ子は成瀬を呼び出し、雄介への愛は変わらないものの、成瀬にも惹かれると告白する。
そして、感謝を伝え、2人で会うのを止める事を決意し、伝えるのだった。

それぞれの決意と別れ

その後、さえ子は「茜」を退職し、ハワイへの移住の準備に取り掛かる。
一方、成瀬の病状は悪化し、余命がわずかである事を悟る。
事故現場に献花し、雄介に謝罪の言葉を捧げる。
そして、行方が分からなくなったさえ子を探してMARU COFFEEへ。
テーブルに置かれたコーヒーカップを見て、さっきまでさえ子が居たことを悟った成瀬は、走って追いかけようとするが途中で倒れてしまう。

新たな運命の分岐点

成瀬の病状悪化により2人の関係性はまた新たな局面を迎えそうですね。
というか、僕は、6話の感想でさえ子は、成瀬に惹かれている訳では無いだろう。成瀬の中に居る雄介が忘れられないだけだって不満と垂れ流したが、違った。さえ子、ご、ごめん。
さえ子もまた、雄介に会いたいのか、成瀬に会いたいのか、雄介が好きだからか、成瀬を好きになっているのか、自身の気持ちの複雑さに悩んでいたんですよね。そりゃそうか。
次は最終話。え?成瀬死ぬの?さえ子はどうなる?奥さんは?
これ、ハッピーエンド期待できないぞ!?

第8話 さよならのつづき

最後の願いと決意

ハワイで穏やかな日々を送っていたさえ子の前に、成瀬が突然現れる。
成瀬は、雄介として3日間だけ一緒に過ごしたいと願い、さえ子もその願いを受け入れる。
しかし、さえ子はミキから成瀬の命がけの嘘について知らされており、複雑な心境を抱いていた。

別れと再生

最後の夜、成瀬はさえ子に心臓の音を聞かせ、2人は静かに眠りにつきます。
翌朝、さえ子は成瀬を空港まで見送り、別れを告げる。
成瀬は、雄介がピアノの演奏の前に弾いていたメロディの秘密をさえ子に明かし、2人は笑顔で別れを分かち合う。

それぞれの道

季節は巡り、成瀬は家族に見守られながら静かに息を引き取る。
一方、さえ子は、ハワイでコーヒー農園を営みながら新しい生活をスタートさせる。
日本に帰国したさえ子は、健吾を訪ね、「もう同じ人を好きにならないでおこうね」と決意を伝える。
その後、ミキからリンゴの収穫を手伝って欲しいと頼まれ、2人はぎこちなくながらも交流を深めていく。

最後まで鑑賞しての感想

すごく複雑な心境をそれぞれが抱えた内容でしたね。もしかしたら人によってはすっきりしない終わり方だったかもしれないですが、僕はこれが1つの正解のようにも感じましたね。
ミキが駅でさえ子を待ち伏せし、成瀬と距離を取って欲しいと話したシーンで「これなら不倫の方がまだ良かった」って台詞があったんですけど、僕もまだその方が割り切れたと思う。
僕的には唯一、涙があふれた場面でしたねー!
だからこそ、ハワイに行った成瀬が雄介として訪れた事、それを受け入れたさえ子が一線を越えず、また、ミキの元に成瀬が戻ってこれた事が良かったと思う。
ミキは、花火大会の時にもし自分が愛する人を失った立場としてその愛する人の心臓を移植された人が居るなら「私なら会いたくなる」って言っていました。
だから、さえ子の行動に理解は示せる。だから、最後のお別れの時間をさせたかったんだと思う。それでも、死にそうな夫をハワイに3日送り出したミキは本当に強い人だと思った。
これまで連れ添った夫婦の歴史が…
愛情の深さがそうさせているのか…
僕は終始、成瀬の妻ミキの立ち位置からこの物語を見ていたのかもしれないな。
鑑賞する人のこれまでの経験や年齢、価値観によって誰に共感し、観る視点が変わる事で深みが増していくような内容だったのかもしれないですね。

個人的評価

10点満点中/7

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